福島・高湯温泉ホテル支配人ら3人死亡…源泉管理作業は「二呼吸で意識を失う、命がけ」当事者が語る危険度

公開日: 更新日:

 まさしく命がけだ。福島県福島市の山あいにある「高湯温泉花月ハイランドホテル」の支配人と従業員計3人が17日、源泉管理作業のため同市の山間部に入り、遭難。18日午前、全員の死亡が確認された。現場付近は毒性の強い硫化水素ガスの濃度が高く、3人は中毒に陥った可能性がある。

 高湯温泉は活火山の吾妻山のふもとにあり、全国有数の硫黄成分濃度の高さで知られる。源泉は、高濃度の硫化水素を含んでいることがある。源泉管理作業の危険性について、実際に従事している現地の関係者に話を聞いた。

■高湯温泉は週2回のメンテが欠かせない

「硫化水素ガスが充満している場所に足を踏み入れてしまえば、二呼吸で意識を失うといわれており、気付いた時にはもう手遅れです。作業中のリスクはそれだけでなく、クマに出合ったり、雷がすぐそばに落ちることもあるなど、命がけの作業です。それでも高湯温泉は、いわゆる“湯の花”が非常に多く、お湯を通すパイプ詰まりを防ぐため、どんな時でも週2回の清掃が欠かせません。また雪の影響でパイプがずれることもある。危険を承知で、頻繁にメンテナンスしなければならないのです」

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋