能登半島の「人口減少」が止まらない…地震と豪雨の被害で奥能登地域の1割以上が故郷に別れ

公開日: 更新日:

 能登半島の人口減少が止まらない。3日、石川県が発表した人口推計では、地震と豪雨で大きな被害が出た奥能登地域(輪島市、珠洲市、穴水町、能登町)の人口は5万535人で1割近く減少した。

 もっとも推計には住民票を移さない移動は含んでいないため、実際は2割を超えるとみられている。

 地震後に能登を離れて県外に身を寄せている住民は、復興後に故郷に戻るのか? 県外にいる被災者への調査では、44%が「戻らない」と答えている。理由は「新しい仕事が見つかった」「子供を転校させられない」「倒壊した自宅再建は無理」など。災害復旧は遅々として進まず。石破政権が昨年の補正予算で野党に言われて増やした能登予算はたったの1000億円。復旧しなければ、住民が元の生活に戻れる復興など無理な話だ。

■馳知事のウソっぱち

 能天気な石川県の馳浩知事は昨年暮れ、「災害関連死は熊本地震に比べて少ない。これは特筆すべきことだ」と胸を張ったがウソ。熊本地震の関連死が222人に対し能登は280人以上。県の担当者は「震災で死亡した人との比較です」と補足説明をしたが、被災高齢者らをNPOや医師・看護師が必死に見守ってケアしている。災害は天災だが、その後はダメ政治による人災だ。

  ◇  ◇  ◇

 石川県珠洲市の中心地から5キロほど東に行った蛸島町で、住民が語った悲しい現実とは。●【もっと読む】『町には更地が広がり…「復興には時間がかかる。若者はどんどん珠洲から出ていくでしょう」』で詳報している。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち