立石「倉井ストアー」売る総菜を店内で安く食べるスタイルに世界中から若者がやってくる
大量のチャーシューをお土産に
倉井ストアーの創業は昭和33年。隆司さんのお父さんが精肉店としてスタート。商店街の端っこじゃ客が来ないと、店で売っている総菜を店内でも安く食べてもらおうと先代の女将さんが考え、今のスタイルになったという。
「お義母さんがアイデアマンだったからね。でもこんな店が評判になるなんてね~。あたしたちは昔からいつも通りやっているだけ。時代が勝手に変わったのね」
奥さんが笑って話す。最近はネットに取り上げられて世界中の若者もやって来るらしい。「この前、遠くからわざわざ来たきれいな奥さま方が言うのよ、今はこの店が一番オシャレだって。笑っちゃうよね~。あたしはカフェバーみたいなオシャレな店がやりたかったのにって(笑)」。厨房の奥で隆司さんが優しそうに笑って聞いている。これから夜の仕込みだ。そろそろおいとましよう。
すると「これ、持っていきなよ」。さりげなく隆司さんが大量のチャーシューを土産によこしてくれた。大感激の還暦男。再開発で駅前は変わっても倉井さんご夫婦の人柄と倉井ストアーのたたずまいは変わらない。ごちそうさま。また必ず寄らせてもらいますよ! (藤井優)
○倉井ストアー 葛飾区立石2-18-4