大接戦パV争いで日本ハムがソフトBに勝つ根拠…カギを握るのはCS進出に必死の楽天とオリ
「ソフトバンクが1つでも勝っていたら有利は動かなかったはずですが……これで本当にわからなくなりました」
こう話すのは評論家の飯田哲也氏だ。
本拠地エスコンフィールドでの直接対決で、首位ソフトバンクに3タテを食らわした2位日本ハム。24日の3戦目は0-0の延長十回、守備固めで出場していた奈良間がサヨナラ打。ソフトバンクの優勝マジック点灯を阻止した。3連戦前まで3.5あったゲーム差は、これで0.5。昨季覇者のソフトバンクと新庄監督の契約最終年の日本ハム、白熱した攻防を繰り広げる両チームの選手構成は大きく異なる。
「近藤や山川、有原、上沢ら補強組が中核を占めるソフトバンクに対し、日本ハムは自前で育てた若手が中心。水谷、郡司らトレードや現役ドラフトで有望株を獲得。これが戦力として機能していることでチームを底上げできているのが大きい」とは、評論家の山崎裕之氏。
前出の飯田氏もこう言う。
「ソフトバンクは優勝経験豊富で勝ち方を知っている。最後まで平常心で戦える一方、日本ハムは若いチーム特有のノリの良さが武器になる。新庄監督も選手を乗せるのがうまいですからね。優勝争いのプレッシャーでガチガチにさえならなければ一気に突っ走ってもおかしくない」
大きく異なるのが4番打者の差だ。この日、日本ハムは3番・近藤を敬遠し、4番・山川と勝負すること実に3度。いずれも凡打に打ち取った。山川は20本塁打、55打点はいずれもリーグ2位だが、打率.225は同ワースト。得点圏打率は.198とチャンスでサッパリだ。
一方、主に4番を打つ日本ハムのレイエスは打率.288、27本塁打、76打点。本塁打と打点の2冠で、得点圏打率も.352と勝負強い。