五反田「大衆魚酒場 福松」マグロの目玉周りのゼラチン質もタレをかけたご飯もサイコー

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コロナ禍以降、若い人や女性だけのお客さんも

 そう、この店はマグロ料理で勝負している。元々この店のオーナーが魚卸に関わり、漁師さんたちとの関係が深いため、いい魚が仕入れられるのだ。

 初めて訪れた数年前、アタシは目玉煮付けに一目惚れ。酒もいいけど思わずご飯を頼んでしまった。このタレをかけて食べてごらん。箸が止まらないから。目玉回りのプルプルのゼラチン質を口に入れ、辛口大七本醸造(700円)をグビリ。サイコ~! 飄々と接客する志摩店長に話を聞いた。

「お客さんは50~60代の方が多いですが、コロナ禍以降、若い人や女性だけのお客さんも増えてきましたね」

 性別や世代を超えて酒飲みたちはうまい肴には目がない。ところで、酒のツマミのことを江戸時代は酒菜と書いていた。芋や大根の煮物、田楽などをツマミに酒を飲んでいたのだろう。今ではありとあらゆる食材が酒の肴としてテーブルに上る。そんな中で大衆魚酒場をうたう福松の心意気を応援したい。といっても実はアタシはここの牛筋煮込み(530円)にも目がないのだけれど。(藤井優)

○大衆魚酒場 福松 品川区西五反田2-15-13 ニューハイツ西五反田1階

【連載】今、こんな「昭和の街」が大ブーム

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