物価高でもたまにはぜいたくしたい、フグ&ウナギ庶民価格でいただきます!
■立ち呑み大阪ふぐ太郎(大阪・梅田)てっさ880円、冬は白子も2個980円
■立ち飲み屋価格を実現。フグ文化の継承に人生託す主人の情熱
昨年9月にオープンしたキッカケは、創業100年の老舗フグ料理屋が破綻したことだった。2020年9月。店頭に巨大なフグ提灯の看板を吊るし、道頓堀と新世界で存在感を放った「づぼらや」。海鮮料理店で腕を磨いてきた店主の島本一樹さん(39)はこのニュースに衝撃を受け、危機感を募らせた。
「新型コロナの影響もあったとはいえ、あの名店がまさか経営難で潰れるとは……。こりゃいかんなと。フグ離れがどんどん進んでしまうぞと。ビックリしたのと同時に不安がよぎりましてね。フグといえば、超高級魚。値段が張るからイベントとか、めでたい日にしか食べられない魚です。だからお客さんに親しんでもらうために安い値段で、気楽に食べられる店をやりたいと本気で考えたんです」
では、何をするのか。既存のフグ屋と同じスタイルでは差別化を図れず、どうしても高い料金になる。目をつけたのは立ち飲み、そしてメニューの完全アラカルト。フグ屋に必須の個室、コース料理を撤廃し、東京・銀座に向かった。
「たぶんすぐ横にある高級フグ屋の食品ロス対策店でしょう。立ち飲み店があると知り、視察に行ったんです。客はぼちぼち入っていたけど、ボクの中では値段がまだ高い。もっと安くできると自信をつかみました」
帰阪する新幹線の車中でコンセプトが決まった。ズバリ、「内容量を減らす。最初に値段を設定してから量を決める」だった。それで足りなければ追加注文を受ければいい。立ち飲み屋らしいリーズナブルな料金で高級魚を提供できると確信した。
看板メニューのてっさ1人前880円、ハーフの4切れでも480円、てっちり小鉢980円。ほかに皮湯引き380円、あら塩焼き980円、冬季限定の白子も2個で980円と破格。フグ料理だけで10種類以上もあるメニューをちょこちょこ食べて、大阪の台所・大阪市中央卸売市場で毎朝仕入れる1.2キロ超の新鮮な国産トラフグを堪能できる。財布にも優しい最高のぜいたくだ。
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