Netflixで話題「古畑任三郎」 伝説の神回《動機の鑑定》に描かれる古美術界のリアリティーに迫る
ちなみに、腕利きの陶芸家が贋作作りに手を染めるパターンは、ほかにも数多くあったといわれる。悪徳な骨董商と結託することもあれば、一方で自身の“腕試し”として本物のコピーを制作し、流通させた人もいたようである。
■今泉が仏像を125万円で購入
作中には、骨董用語も多数出てくる。例えば、「じぶたれ」や「寒い」などの用語だ。両方とも「出来が悪い」という意味で、古畑が謎を解くためのカギになる。ドラマが放送された90年代には、骨董業界ではこうした特殊な用語が当たり前のように使われていたというが、若い業者の間では徐々に使われなくなっているという。
作中に描かれている業者の競りは、現在も行われている。そうした場は部外者が入ることはできず、基本的にクローズドな空間で行われる。知人の骨董商によると、作中の競りの様子はなかなかリアルに再現されているそうで、「千枚(せんまい)」「百貫(ひゃっかん)」などの競りの用語(符丁という)は、現在でも使うことが多いそうだ。
例えば、1万円から競りが始まった場合の「千枚」は、初めは1万2500円を意味する。そこから値段が上がると、次は12万5000円を指すことになる。さらに値段が上がると、次は125万円になってしまうのだ。骨董商の競りでは、こうした特殊な用語と実際の金額が入り乱れて使われる。
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