年金生活者を悩ませる墓問題 維持費も「墓じまい」の費用も払えない人はどうすればいいのか?
急増する「墓じまい」
少子高齢化に伴い、「墓じまい」を検討するシニアは急増している。
墓じまいに関する公式データはないが、「令和6年度 衛生行政報告例(厚生労働省)」によれば、一度埋葬した遺骨の場所を変更する「改葬」の件数は2024年におよそ18万件にのぼり、10年前と比較すると2倍近くに急増している。
しかし、「墓じまい」するにはまとまったお金がかかる。
まず菩提寺が管理する墓を閉じる場合、檀家を離れるための数十万円程度の「離檀料」を請求されることがある。ただ「離檀料の支払い」に法的な根拠はなく、お布施と同じように自由裁量で払うものだ。しかし、寺から高額な離檀料を請求されて苦悩し、墓じまいを断念したり、寺とモメたりするケースもある。
また墓じまいは墓石を撤去しなければならず、それにもお金がかかる。Iさんが契約している霊園に問い合わせてみたところ、墓石の撤去は墓石屋に頼むが、撤去と石の処分費用に最低でも30万円程度はかかるのではないかという回答だった。
「そんな金はねえなあー」
そう嘆くIさん。さらに墓じまいをした場合、「墓に眠る遺骨をどうするか」という問題がある。これが費用以上に悩ましいのだ。
(後編に続く)

















