著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

首位Jフロントの百貨店売上は6割 近づく不動産業への転換

公開日: 更新日:

「松坂屋は完全に大丸に好きなようにされている。基幹店の銀座松坂屋はギンザシックスに建て替えられ、松坂屋の『ま』の字もない。しかも、百貨店の直営売場もなくなり、完全にテナントビジネスに鞍替えしてしまったのです」

■ケチのつき始めは村上ファンドに狙われた松坂屋

 2000年代半ば、村上世彰氏が率いる村上ファンドのターゲットとなったのが松坂屋のケチのつき始めだった。筆頭株主に躍り出た村上ファンドにさんざん振り回され、収拾するために大丸に救いの手を求めたのだった。07年、大丸と松坂屋は経営統合。Jフロントが発足した。

 Jフロントの初代社長は前述の通り、奥田務氏。実兄はトヨタ社長や経団連会長を歴任した奥田碩氏だ。2代目社長が山本良一氏。そして、この5月28日に3代目社長に就任するのが好本達也氏。いずれも大丸出身だ。

「しょせん、松坂屋は負け犬。経営統合は救済合併だったと、今さらながら思い知らされています」


 それにしてもなぜ、新型コロナの対応に追われる真っ只中のタイミングで社長を交代したのだろうか。発表があったのは4月10日のことだ。

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