オタクラウド茶木盛暢社長<3>スタッフは全てオタクで構成
オタクの市場規模は約7800億円(矢野経済研究所=2018年度)。オタク系のイベントを主催し、クリエーターの育成発掘も手掛ける茶木社長は、「今後、オタク文化が成長していくには『個』が注目される仕組みが必要です」と話す。
一体どういうことか? 毎年100万人規模で開催されているコミケに代表される個人同士のやりとりの「C to C」、さらには個人事業主が法人とコラボする「C to B」を後押しするプラットフォームが不可欠だと断言する。
「オタクラウドでも、アニメやゲームに登場するキャラクターに扮するコスプレーヤーと衣装の作り手であるクリエーターをマッチングさせる『narikiri』というサイトを運営しています。コロナの影響を受ける前は全国でコスプレイベントを開催し、多くの参加者にサービスを提供してきました。オタク市場の規模が大きいからと参入してくる企業は少なくありませんが、ただ単に『金儲けをするぞ』ではうまくいきません。最近の事例では、人気アニメ『鬼滅の刃』に乗っかり、儲けようとして痛い目に遭ったイベント会社もありますね」