政府肝入り「新幹線輸出」が頓挫…台湾が新車両購入を拒否
「一体、日本は何様のつもりか! 客はこっちなんだ!!」
日本の新幹線輸出唯一の成功例とされる台湾高速鉄道関係者は怒気を隠さずに吠えた。台湾高鉄は2019年に日本製新規車両の購入を決定。2年近くたった今年1月20日、2回の入札を経て、日本製新規車両購入を拒否する決定を下した。
台湾高速鉄道は07年に開業。川崎重工、日立車両、日本車両が製造した700系の台湾仕様である700Tを34編成(1編成12両)購入している。旅客需要の伸びから19年2月には新規車両の購入を決定。世界の車両メーカーに入札を呼び掛けた。しかし、応札したのは日立、東芝を中心にした日本企業連合だけ。
「独シーメンス、仏アルストムの欧州連合は全く興味を示そうとはしませんでした」(同)
欧州連合は1997年すべてを落札しながら、その直後から李登輝ら親日派を動員して巻き返し工作をした日本連合に、上下分離方式の上の部分である車両と通信を逆転受注された。このため今回は洞が峠を決め込んだ。19年2月と20年8月の2回の入札に応じたのは日立、東芝を中心とする日本企業連合だけ。その応札価格は台湾側の希望価格と大きな隔たりがあるという。