佐高信
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佐高信評論家

1945年山形県酒田市生まれ。「官房長官 菅義偉の陰謀」、「池田大作と宮本顕治 『創共協定』誕生の舞台裏」など著書多数。有料メルマガ「佐高信の筆刀両断」を配信中。

トヨタのパワハラ自殺和解で三菱重工加用事件を思い出す

公開日: 更新日:

 責任感の強い加用は想像を絶するその激務をこなしていたが、さすがに疲れ果て、「会社をやめたい」と口走るようになる。そして93年11月、東京出張中に左胸に痛みを感じ、帰った翌日、三菱病院で診療を受けた。この時、加用は48歳。そして翌年1月、娘との約束でテニスに出かけ、倒れる。一命はとりとめたが、重度の脳障害者になった。

 豊子が労災申請を求めると、研究室の次長は「そうすると労働基準監督署の調査が入り、不都合なことになる」と言い放った。また、勤労課長は「弁護士に頼むなら、会社は一切資料を出さない」と脅迫めいたことを口にした。「当社は過労(死)はない」のだという。

 それにしても、1990年に過労死した課長の労災申請に協力的だった三井物産と、冷酷なこの重工の何という違いか。(文中敬称略)

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