戦勝記念日パレードに小さな変化 市民が掲げる親族の遺影パネルに「反戦」のメッセージ

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 ロシア人にとって第2次大戦の勝利とは何なのか。日本人には「赤の広場」の軍事パレードのイメージが強いが、筆者の抱いた印象は違った。春の到来を祝うように公園で老若男女が愛唱歌「カチューシャ」を口ずさみ、夜には花火。市民の行進もある。涙ながらの「結婚式」のような雰囲気で、現地にいないとなかなか実感しづらい。

■歴史の政治利用

 プーチン大統領は安全保障や支持率向上のため、歴史観をうまく利用してきたと言える。よく愛国心を「あおった」と説明されるが、旧ソ連圏にもともとあった国民感情に「便乗した」と言った方が正しそうだ。

「不滅の連隊」と呼ばれる市民の戦勝パレードが、戦勝記念日(5月9日)の恒例となった。独ソ戦に従軍した親族の遺影を掲げて行進するイベントで、政権与党「統一ロシア」が「官製デモ」に変えた。独裁者を支持しない人でも参加しているのが不思議だが、それもそのはず。2000万人が犠牲になったという「悲しみ」を「誇り」に昇華させることは、好き嫌いが分かれる政治問題ではなく、誰もがあらがえない歴史問題なのだ。

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