米トランプ政権が追うマンハッタン島の幻影 グリーンランド買収にこだわる背景
トランプ大統領によるグリーンランド購入発言が、世界的な波紋を広げている。
旧宗主国であるデンマークや欧州諸国は強く反発し、同盟関係の根幹であるNATO(北大西洋条約機構)への影響すら懸念される事態に発展している。当の本人は関税引き上げなどの報復措置を示唆しており、もはや冗談や思いつきでは済まされない段階に入ったといえよう。
トランプ大統領は、購入を主張する理由として、安全保障と資源を挙げている。北極圏の軍事的重要性や中国やロシアの進出、レアアース(希土類)などの鉱物資源をにらみ「今、買うべきだ」というわけだ。なるほど、いずれも一見理にかなった主張に見える。
しかし、その多くは説得力を欠くものだという。米国で働く不動産エージェントは次のように指摘する。
「米国はすでに条約に基づき、グリーンランドで自由に軍事活動ができ、基地も保有している。資源開発についても、インフラの乏しさや環境規制の厳しさから、経済的に見合うかは疑問視されている。買収しなければ実現できないことは、実はほとんどない」


















