チャットワーク創業者 山本敏行氏(1)ユニコーン企業創出を目指しエンジェル投資家を育成
「彼が18歳の時に知り合いました。大学生向けの僕の講演会に高校生で唯一参加していたんです」
大阪桐蔭では2人ともかなりの異端児だったようだ。戸村氏は親や教師の猛反対を振り切り卒業後、自身で資金を貯め渡米。一方、山本氏は高3の時、同級生から「犯罪者」というアダ名で呼ばれていた。その理由は当時、高校生らしからぬ収入を得ていたからだ。それはインターネットとの出合いから始まった。
ゲームオタクの弟がパソコンをいじっているのを見て、「なんや、それ」と聞くと、世界中の人たちと情報交換ができるという。山本氏はまだ、パソコンをやったことがなかった。インターネットの掲示板には、ちょっとした儲けにつながりそうなものもあった。弟が新しいパソコンを親に買ってもらったのを機に、そのお古をもらうことになった。
「なんで僕が弟のお下がりなんやと文句を言うと、父親は『世の中を動かしているのはオタクなんや』と。どっちに投資したほうがいいかとなれば、答えはおのずと決まってくる。妙に納得したのを覚えています」
インターネットを始めた山本氏が最初に目をつけたのは「売ります買います掲示板」。オンライン上のフリーマーケットだ。
■関連記事
-
語り部の経営者たち クリーク・アンド・リバー社 井川幸広会長(4)フリーランスの権利とギャラを守るために90年に29歳で創業
-
クルマは乗らなきゃ語れない ポルシェ911初のハイブリッド 新型GTSは電動エコ化にあらず、規格外のドリフトマシン化だった!
-
経済ニュースの核心 アパレル世界2位のH&Mを猛追! 絶好調ファーストリテイリング・柳井正会長の“後継者選び”で注目の動きが
-
語り部の経営者たち クリーク・アンド・リバー社 井川幸広会長(3)“天才”ジェームス三木の企画を前に悟った、努力だけでは埋めがたい領域
-
語り部の経営者たち クリーク・アンド・リバー社 井川幸広会長(2)次に通らなかったやめる…すべてつめ込んで書き上げた“勝負企画”