著者のコラム一覧
村山治ジャーナリスト

1950年、徳島県生まれ。1973年に早稲田大学政治経済学部を卒業し毎日新聞社入社。1989年の新聞協会賞を受賞した連載企画「政治家とカネ」取材班。1991年に朝日新聞社入社。東京社会部記者として金丸事件、ゼネコン汚職事件、大蔵省接待汚職事件などの大型経済事件報道に携わる。2017年からフリー。著書に『特捜検察vs.金融権力』(朝日新聞社)、『検察 破綻した捜査モデル』(新潮新書)、『安倍・菅政権vs.検察庁 暗闘のクロニクル』(文藝春秋)『工藤會事件』(新潮社)など。最新刊は『自民党と裏金 捜査秘話』(日刊現代/講談社)

【東京佐川急便事件】異聞(15)女性スキャンダル告発封じで借りができた渡辺広康社長

公開日: 更新日:
東京佐川急便社長の渡辺広康氏(C)共同通信社

 捜査資料によると、東京佐川急便社長の渡辺広康が稲川会会長の石井進に取り込まれるきっかけは、渡辺の女性関係をめぐるトラブル処理だった。

 渡辺は親しくしていた銀座のクラブホステスが韓国に帰ることになり、手切れ金として1000万円を渡した。1985年になり、それを総会屋や暴力… 

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