デロンギ・ジャパン 杉本敦男社長(1)就任時は右肩下がりの状態…社員が抱えていた問題点

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 デロンギ・ジャパンは、イタリアのデロンギ本社が製造した商品の輸入販売を行う会社だ。

 同社は1995年に設立、通販会社とタイアップして、オイルヒーターの販売から開始した。

 当初は好調な売れ行きを見せていたものの、2010年、杉本が社長に就任した時には、右肩下がりの状態にあった。

 デロンギの商品は“イタリアニティ”と呼ばれるデザイン哲学を重視して製品化されている。

 ただ、日本とヨーロッパでは住宅事情や文化が異なり、商品によってはイタリアのデロンギ本社で開発されたスペックのままでは、日本の消費者に受け入れられにくい場合もある。

 ところが、当時のデロンギ・ジャパンの社員は、そのような問題点を感じていても、本社に伝えることができないでいた。杉本が入社した頃の同社は本社との交流が少なく、遠慮があったのだ。

「困っているのだったらすぐ電話したらいいのにと思い、『見本を見せるから』と、私が電話をかけました」

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