天気が景気をおかしくする? 観測史上で最も暑い2023年…“寒暖”混在で小売店から悲鳴

公開日: 更新日:

 現実には、それが通用しなくなりつつあります。欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は先週、2023年は観測史上で最も暖かい年になると指摘しました。1~11月の世界の平均気温は1850~1900年の平均を1.46度上回ったといいます。2016年の同期間より0.13度高く、史上最も暖かい年。コペルニクスは、「温室効果ガスの濃度が上昇し続ける限り、気温は上昇し、熱波や干ばつの影響は大きくなる」としています。

 実際、今年はアジアや北米、欧州、アフリカは熱波に見舞われ、カナダやギリシャ、ハワイのマウイ島などで大規模な山火事が相次ぎました。インドやパキスタン、イタリアは洪水。異常気象に振り回された23年といえそうです。

 来年も異常気象、地球温暖化は続くでしょう。凍土融解に伴うメタンガスの大量発生、海水温度上昇に伴う豪雨やスーパー台風は避けられず、その結果、食料不足はますます深刻化します。

 天気情報などを手掛けるウェザーニューズなどには追い風かもしれませんが、“天気が景気を左右する”事態は激しさを増していくといえそうです。

(IMSアセットマネジメント代表・清水秀和)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」