著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

ニチイHD(上)日本生命保険による買収の舞台裏

公開日: 更新日:

 大手生命保険会社による非保険分野の企業買収の動きが目立っている。国内で少子高齢化が進み保険事業だけでは収益拡大が難しくなっているためだ。収益の多様化を図るためのM&Aである。

 住友生命保険は2023年12月8日、生活習慣病などの医療データの解析や改善支援を行うベンチャー、PREVENT(プリベント)を買収した。第一生命ホールディングスは企業の福利厚生代行を手掛けるベネフィット・ワンの買収を巡り、医療従事者向けサイトを運営するエムスリーとTOB(株式公開買い付け)合戦を繰り広げている。

 日本生命保険(清水博社長)は23年11月29日、介護大手のニチイ学館(森信介社長)を傘下に持つニチイホールディングス(HD、同社長、非上場)を買収すると発表した。買収金額は2100億円。手元資金で対応する。

 日生が米ベインキャピタル系のファンドやエフィッシモ・キャピタル・マネジメントなどが間接的に保有するニチイHD株式99.6%を取得することで合意した。買収手続きは関係当局の認可・承認を得て進める。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝