似て非なる現在の日経平均株価…34年前のバブル最高値と比べるのは無意味

公開日: 更新日:

 その結果、それまでは年1銘柄程度の入れ替えだったが、91年に6銘柄が入れ替わったのを皮切りに、2000年には一挙に30銘柄(全構成銘柄の13%強)もの大規模な入れ替えが行われたものだ。三井鉱山や東京製綱などのオールドエコノミー銘柄は外され、東京エレクトロンやファナックといった値がさのハイテク株が多く採用された。

 その後も毎年銘柄入れ替えが繰り返され(23年は6銘柄)、そのため日経平均の連続性が薄れ、遠い過去との比較は意味のないものになっている。

 こうやって何とか日経平均を押し上げようと、東証などは“工夫”してきたのだが、では人為的に無理をしているのかというと、そんなことはない。現在の日経平均採用銘柄の株価収益率(PER)は16倍程度だが、89年12月末には何と60倍超もあった。また株価純資産倍率(PBR)も、現在は1.4倍なのに、89年末には5.4倍であった。この指数で分かるように、89年の株バブル期と比べると現在の株価水準はずっと割安ということになる。だから、相場に過熱感も熱狂もないのである。最高値3万8915円は、単なる通過点ではないだろうかとみている。 (丸)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情