榊原元経団連会長の防衛費枠「5年間で43兆円」増額容認はフライング…財界も反応冷ややか

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 そんな気もする。首相官邸は、防衛省にも怒りを向けていた。

 財界の反応はどうだ?

 「何でそんな発言を?」というのが大勢で、かばう財界人は見当たらない。そもそも、いまの財界に榊原氏の存在感は薄い。経団連は会長を務めたので名誉会長の肩書を贈っているが、出身企業の東レとは実質的に切れているし、個人的に関西電力会長やプロ野球コミッショナーを引き受けるなど、もう財界からは遠い。

 どの世界にもたまにいる「何でもやりたがり、引き受ける人」という印象だな。

 官界でも「あれでは、もう審議会や有識者会議のメンバーにできない」という声ばかり。大きな失言だ。

 80代になってもお元気なのは喜ばしいことだが、重い経歴を持つ人だけに、言動は難しい。後輩の財界人たちも、そう思っているだろう。

(構成=竜孝裕/ジャーナリスト)

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