自民党またまたお家芸…「裏金」→「還付金」→「還流金」…世論批判かわす“言葉遊び”の姑息

公開日: 更新日:

 自民党の裏金問題調査チームの報告書でも「裏金」が「還付金」、「中抜き」は「留保」と言い換えられていたことから、《またか》《いい加減にしろ》と怒りや呆れた声が目立つが、世論批判をかわすための言葉の言い換え、すり替えは自民党の“お家芸”と言っていい。

 国民の反発の声が強かった集団的自衛権の行使容認の際にも、「安全保障関連法」の名称を「平和安全法制」などと変更。「共謀罪」は「テロ等準備罪」になり、戦後の歴代政権が築き上げてきた武器輸出を原則禁じる「武器輸出三原則」は「防衛装備移転三原則」に改められ、輸出要件が緩和された。5年間で総額43兆円という多額の防衛予算に批判が出た時も、「敵基地攻撃能力」が「反撃能力」という曖昧な言葉になったが、裏金事件も次々と新たなワードを繰り出すことで悪質性を薄めたいのだろう。

 一方、還流金返還の報道を巡ってはこんな意見もある。

《いやいや、派閥に返すって。もう解散したんでしょ派閥。誰に返すの?》

《返したからと言って許されるはずもないが、すでに解散した派閥に返還された資金はどうするの。またどこかで洗浄するのか》

 どんな“造語”でも国民の目はもはやごまかせない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった