岸田首相“やってるフリ”政倫審で裏金事件早期幕引き画策は裏目…「地方の乱」勃発必至!

公開日: 更新日:

森喜朗元首相は退陣に追い込まれた

 地方議員の経験がある自民中堅はこう言う。

「幹事長会議は毎年荒れるのですが、今年はただでは済まないでしょう。地方議員は連日、裏金事件について支援者からお叱りを受けていますから、鬱憤は相当なもの。みんな『オレたちが党を支えているんだ』という意識が強いから、言いたいことはたくさんあるはずです。特に、都道府県連の幹事長クラスは当選回数も多く、中には地方の“ドン”みたいな人もいる。彼らは肝が据わっていて怖いですよ。岸田さんは相当厳しく詰められると思います」

 自民党東京都連関係者は不安げな様子でこう話した。

「総理はサッサと裏金事件を幕引きしたいのでしょうが、政倫審を党大会と幹事長会議の直前に済ませようという発想は疑問です。特に、下村さんが安倍派の裏金スキームの“創設者”といわれている森元総理について、トンデモナイ事実をブチまけてしまわないか……。下村さんは森さんと関係が悪いですから、何を言い出すか分からない。今年は夏に複数選挙区で都議補選がありますから、ハレーションを生むようなやり方は勘弁してもらいたい」

 地方の乱は「岸田降ろし」に発展する可能性もある。ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。

「内閣支持率が1ケタ台に落ち込んだ森喜朗政権時、自民党の地方組織が『NO』の声を上げ、退陣に追い込んだ例があります。2001年3月の党大会の会場で、地方議員たちが森首相の退陣を求めるビラを配布。6月に都議選を控えていた都議だけでなく、他の県連所属の地方議員も動きました。そうした意見に押され、党本部は総裁選の前倒しを決定。森首相は退陣に追い込まれたのです。今年は全国で500以上の地方選挙が実施されます。実動部隊である地方議員たちが幹事長会議や党大会で『岸田首相では戦えない』と声を上げてもおかしくありません。事実上の退陣要求である『総裁選前倒し』を求める意見が出る可能性もあります」

 地方の“ドン”たちから退陣を突きつけられたら、抜群の「鈍感力」を誇る岸田首相も真っ青になるに違いない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  2. 2

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  3. 3

    物価高放置のバラマキ経済対策に「消費不況の恐れ」と専門家警鐘…「高すぎてコメ買えない」が暗示するもの

  4. 4

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  5. 5

    ホタテ漁で栄華を極めた北海道猿払村は中国への輸出停止でどうなった?漁師はメディアに“警戒モード”

  1. 6

    飛び交う玉木雄一郎代表「12月辞任説」…国民民主党ついに倫理委員会で“グラドル不倫”調査

  2. 7

    麻生太郎氏に「10月政界引退説」 派閥の「裏金疑惑」拡大で窮地…気づけば孤立無援

  3. 8

    防衛網は大丈夫か? 危惧される日本のデジタル脆弱性…競争力ランクは中国、韓国より下位

  4. 9

    ペヤングソースやきそば(まるか食品)これまで投入した味は600品以上 2020年発売「モノホントンコツMAX」の評判は…

  5. 10

    関西電力の新経営計画は不十分と“NO”を突きつけたエリオットの狙い

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 2

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  3. 3

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  4. 4

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  5. 5

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  1. 6

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  2. 7

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール

  3. 8

    織田裕二「踊る大捜査線」復活までのドタバタ劇…ようやく製作発表も、公開が2年後になったワケ

  4. 9

    「嵐」が2019年以来の大トリか…放送開始100年「NHK紅白歌合戦」めぐる“ライバルグループ”の名前

  5. 10

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞