全員に「裏金処分は軽くして…」な動機アリ…森喜朗元首相と安倍派幹部4人が醜悪な綱引き

公開日: 更新日:

 やはり、あの“御大”が関わっていたのか。自民党安倍派の裏金事件が新たなフェーズに入った。2022年の「キックバック継続」に元派閥会長の森元首相が影響力を行使していた可能性が浮上。物議をかもしているのは、27日の日本テレビの報道だ。

 岸田首相ら党執行部が同日と26日の2日間、安倍派幹部の塩谷元文科相、下村元政調会長、西村前経産相、世耕前参院幹事長の4人を追加聴取。幹部の一部が「キックバック再開の判断には森元首相が関与していた」と新たな証言をしたというのだ。

 この特報を受け、28日の参院予算委員会は紛糾。立憲民主党の辻元議員が新証言の有無をただすと、岸田首相は「報道は承知しているが、今の段階で(聴取の)内容を明らかにすることは控える」と否定も肯定もしなかった。

 森元首相を聴取の対象にするのかと畳みかけられると岸田首相は「森氏も関係者のひとりだ。(聴取対象に)含まれ得る」と答弁。これまでは「森氏が直接関わったという発言があったとは、報告を受けていない」と聴取に後ろ向きだったのに、態度が一変したのである。それだけ、安倍派幹部の新証言にインパクトがあったのだろうか。

「政界の話題は、4人のうち誰が“暴露”したのかで持ち切り。森さんと不仲の下村さんなのか、残る3人の誰かか。いずれにせよ、狙いは、森さんに責任をなすりつけることで自らの処分を軽くしたいということでしょう。4人は『選挙における非公認』の処分が科されるとみられ、次の選挙は全員、厳しい。4人とも少しでも処分を軽減して欲しいという動機があります」(永田町関係者)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  2. 2

    進次郎大臣は連日の視察とTV出演で大ハシャギ…ムチャぶりされる農水省は“ブラック企業化”のお気の毒

  3. 3

    ドン・キホーテが進次郎農相に異例の「直訴」…コメ流通は消費者ファーストではないのか? 識者が解説

  4. 4

    三井化学が石油化学事業を分社化…その先で描くのは過剰な同業他社との再編だ

  5. 5

    進次郎農相「コメ卸業者が営業利益500%増」発言で飛び交う「価格カルテル」疑惑と「コメの先物取引」で懸念されていたこと

  1. 6

    大阪万博は値下げ連発で赤字まっしぐら…今度は「駐車場料金」を割引、“後手後手対応”の根本原因とは

  2. 7

    自公政権の無策で失われていく庶民の味…「カレー」「ラーメン」「焼き肉」「洋菓子」「ステーキ」すべて倒産件数最多

  3. 8

    「ルンバ」のアイロボット社に事業継続困難疑惑…代表執行役員社長が舞台裏を説明

  4. 9

    中野サンプラザ、TOC、北とぴあ…都内で建て替え計画が相次ぎ頓挫する理由

  5. 10

    「プーチン心停止で影武者代行」情報…訪中大失敗のストレス、ロ国内に広がる大統領5選は無理の空気

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波