小林製薬「紅麹コレステヘルプ」で健康被害続出…個別補償はどこまで膨らむのか?

公開日: 更新日:

 今回の健康被害問題に関して特に難しいのが、体調不良を訴えている人への補償だという。

「大まかに言えば、慰謝料に加えて体調不良による休業損害や後遺症の有無、逸失利益の補填などを考えなければなりません。交通事故の場合、1カ月入院なら53万円、1カ月入院に加えて1カ月通院なら77万円といった具合に細かく慰謝料が決まっています。後遺症が残った場合は、労働能力の喪失率に応じて慰謝料が変動しますが、最低でも75万円。サプリによる健康被害と交通事故は別物ですが、胸や腹などの内臓に機能障害が残ると139万円の慰謝料が発生すると考えられます」

 仮に遺族への慰謝料が3000万円、通院希望者が約1カ月入院したとすると、全体の補償額はザックリ見積もっても最低で約5億円に上る。紅麹の原料の自主回収費用も推定していた18億円を上回る見通し。いよいよ巨額賠償の行方は分からなくなってきた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋