小池知事は大ハシャギ!都庁プロジェクションマッピングに血税48.5億円=「ゴジラ」映画2本超

公開日: 更新日:

 首都決戦の争点となりそうだ。東京都知事選(来月20日告示、7月7日投開票)に向け、SNSなどでプロジェクションマッピング事業の是非を問う声が高まっている。都は新たな観光資源にしたい考えだが、税金の使い道として妥当なのか。総事業費は優に「本家」の製作費を上回る。

  ◇  ◇  ◇

「何もないところが今や観光スポットになっている」

 今月4日、小池都知事は視察した事業の意義を強調した。視察といえど、小池都知事が見上げていたのは普段の職場だ。都庁舎壁面をスクリーンに鮮やかな映像を映し出すプロジェクションマッピング(PM)である。

 東京に新たな夜の観光スポットをつくろうと2月下旬から毎日上映。48階建て、約240メートルの第1本庁舎に投影されるPMは建物に映す常設展示では世界最大で、ギネス記録にも認定された。

 ゴールデンウイークには期間限定で「ゴジラ都庁襲撃」なるイベントを開催した。生誕70周年を迎える高さ100メートルの「世界的スター」が実物大スケールで“出現”し、鑑賞した小池都知事も大興奮。「大迫力のゴジラ映像を楽しんでいただきたい」と呼びかけたものだ。

 今年の米アカデミー賞では「ゴジラ-1.0」がアジア映画初の視覚効果賞を受賞。低予算の小規模チームながら、最新VFX技術を駆使したド迫力映像が海外でも評価された。製作費は1500万ドル(約24億円)と報じられたが、PM事業の予算額は本家ゴジラをはるかにしのぐ。23~24年度の2年間で総額48.5億円に上るのだ。

 内訳は①都庁舎PM事業16.5億円(23年度7億円、24年度9.5億円)②民間との協力等によるPM展開事業20.4億円(同10.5億円、9.9億円)③PM国際アワード事業9.6億円(同4.8億円、4.8億円)④東京PM促進支援事業2億円(同0.6億円、1.4億円)──。②は昨年3~8月実施の新宿西口でのPMなど、③は神宮外苑の国際PMイベント、④は新たなPM事業者への助成金にそれぞれ費やされる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    国民民主党・玉木代表まだまだ続く女難…連合・芳野友子会長にもケジメを迫られる

  2. 2

    半導体メモリー大手キオクシアには「前門の虎、後門の狼」に…上場後に待ち受ける“2つの難題”

  3. 3

    会員制情報誌にスッパ抜かれた石破官邸「赤沢案件」…経済再生相が官僚呼びつけ指示の前代未聞

  4. 4

    疑惑の兵庫県知事選 雲隠れPR会社女性社長のヒンシュク「映え」実績…広島市観光サイトで原爆ドームいじり

  5. 5

    PR会社社長ダンマリ一転、全部ブチまけ“逆襲”の可能性…note投稿は斎藤知事と事前合意済みか

  1. 6

    斎藤元彦知事の公選法違反疑惑「潔白」根拠に疑義…PR会社からの請求書にこれだけの不可解

  2. 7

    斎藤元彦知事代理人の異様な会見…公選法違反疑惑は「桜を見る会前夜祭」と酷似、期待されるPR会社社長の“逆襲”

  3. 8

    石破政権を直撃!岩屋毅外相につきまとう「100万円」疑惑…米国発カジノ汚職で再燃

  4. 9

    斎藤元彦知事&代理人弁護士「時間差会見」のあざとさ…二人揃ってPR会社美人社長をバッサリ切り捨て

  5. 10

    斎藤元彦知事の選挙収支報告書で露呈した“隠蔽工作”の跡 PR会社への支出は代表務める政治団体経由という不可解

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  2. 2

    ポストシーズンの分配金が示す光と陰…一般職員の年収は約5万ドルで平均未満、“やりがい搾取”の一面も

  3. 3

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁

  4. 4

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  5. 5

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  1. 6

    巨人1位・吉川尚輝 父は甲子園球児で母は名セッター

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    中森明菜は金銭的にもひと息…ファンクラブ限定イベントは3日間で5000万円の実入り

  4. 9

    ソフトB“二軍の帝王”砂川リチャードが一軍で打てない根本原因…師匠・山川穂高が喝破

  5. 10

    テレビ局に謝罪したのは吉本興業の幹部…松本人志“不在”で復帰はますます遠のいた