「街のケーキ屋さん」は生き残れるか? 物価高と人件費増で倒産急増、コンビニスイーツの台頭も影響

公開日: 更新日:

「街のケーキ屋さん」が次々に潰れていく……。

 帝国データバンクの調査(7日発表)によると、洋菓子店の倒産が今年の5月までに計18件と急増しており、2000年以降で最も多かった19年(49件)を上回るペースとなっている。

 背景には原材料の高騰がある。昨年から、砂糖や生クリームなどをはじめ、ケーキづくりに必要な材料ほぼ全てで値上げが相次いでいる。中でも、チョコレートに使用するカカオ豆は、不作に加えて円安の影響も加わり、欧州品産など輸入品の平均価格は5年前に比べて価格が2倍に上昇した。昨年の猛暑で収量減が目立ったフルーツも、全体の平均価格で5年前比1.4倍の値上がりだ。

 それに追い打ちをかけたのが、光熱費の高騰や人件費増などのコストアップ。客離れの懸念から商品に価格転嫁できなかったことなどもあり、街のケーキ屋さんなどの中小規模店を中心に廃業が相次いだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった