人手不足で売り手市場の建設業界 “高齢職人”の引退で若手にチャンス到来

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 壁紙やフローリングの張り替え程度ならプロに頼まず専門家のYоuTubeを見ながら、ホームセンターやネット通販で資材を買って自らチャレンジする人もいるという。

「工事費はここ1年だけでも著しく上昇しています。値上げが当たり前となった今、完全に売り手市場で『他社の相見積もりをとってから検討します』と言うと、業者から見積もりの提出すら断られる状況になりつつあります。施工業者が工事を選ぶケースが増えた上、工期自体が定まらない状況が増えています」(不動産アナリストの長谷川高氏)

 世界的なインフレで日本でも値上げが当たり前になり、潮目が変わってきている。

「最も大きいのが現場の人手不足です。少子高齢化の中、建設業界は長年、3K業種と言われ、不人気ゆえに若手を育てられず来ました。加えて、高齢の職人の引退やコロナ禍で廃業した親方も少なくなく、外国人に依存する状況で今や下請けイジメのようなことはなくなり、現場の労働環境を整えないと成り立たなくなりました」

 こう話す長谷川氏は、この傾向は今後も続くとみている。

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