五反田TOC工事計画 建築費高騰でストップの衝撃…建設業界で「2024年問題」ますます深刻化
建て替えのため、3月いっぱいで閉館していた東京・五反田の大型商業施設「TOCビル」について、急きょ「メンテナンスを行い、9月に営業を再開する」と運営会社が発表。驚きの声が広がっている。
TOCは築50年以上が経過し老朽化していたため、閉館。200店舗以上あったテナントは、閉店もしくは移転している。建築費高騰と賃貸市況を鑑みて、建て替え計画の見直しを行うという。
「最近散見されるのが、デベロッパーが購入したマンション建設用地を、建築費高騰により採算が合わなくなって再び市場で売却するパターンです。また計画当初に比べて建築費が高騰したことで、工事のお知らせ看板が出たままいつまでも着工できない現場も増えてきました。工期が2、3年かかる中高層ビルの場合、工事中に建築費が上がっていき、その間にゼネコン側が依頼主に値上げをお願いすることも。値上げに応じてもらえない現場は工事が赤字になるケースもあります」(不動産アナリスト・長谷川高氏)
人手不足などで倒産が増えているのが建設業だ。帝国データバンクによると、2023年度の人手不足倒産は過去最多の313件でうち3割を建設業が占めている。
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