トランプ大統領が表明 USスチール問題「買収ではなく投資」の今後…日本製鉄に妙案はあるのか?

公開日: 更新日:

「買収ではなく、多額の投資で合意した」

 日本製鉄によるUSスチール(USS)の買収計画について、日米首脳会談後の記者会見でトランプ米大統領がこう表明。どうやら日本側が計画の「修正案」を提示したらしく、石破首相は9日に出演したNHK番組で「米国の企業であり続け、高い品質のものを作ることが、トランプ氏にしてみればすごく大事なことだ」とトランプの意図を補足してみせた。

 だが、具体的にどういう修正で、どんなスキームになるのかよく分からない。日鉄も「コメントできない」と回答するのみ。トランプ大統領は今週、日鉄の幹部と会談し、協議する考えを示しているから、日鉄側も慎重になっているのだろう。

 日鉄の計画は、北米子会社を通じてUSSの全株を取得し、完全子会社化するもの。買収完了後は北米子会社とUSSを合併し、USSの社名やペンシルベニア州の本社所在地も残す予定だ。買収額は141億ドル(約2兆円)。新たに27億ドルの設備投資を見込む。

 日鉄の森高弘副会長は今月6日時点でも「このスキームにフォーカスして成し遂げる」とあくまで買収による完全子会社化を目指すと強調していた。トランプ大統領の言う「買収ではなく投資」で、日鉄が満足できるスキームがあるのかどうか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い