メール定着で利用減…郵便局への「補助金」案に金融界が呆れ顔

公開日: 更新日:

財界通(以下=財) 自民党で郵政民営化法の改正を目指す議員連盟が、全国の郵便局に新たな「補助金」をばらまく動きが報道されたが、おかしくないか?

官界通(同=官) 国が持っているゆうちょ銀行とかんぽ生命の株式へ配当をやめて、その分を電子メールの普及・定着で収益が大幅に悪化している郵便局へ交付する案だな。

政界通(同=政) 郵政族議員らは本気だ。国が持つ日本郵政の株式は全株の3分の1を超え、配当は2023年度で約576億円。それを国へ納めず、郵便局へ配らせる気だ。

 でも、配当は国庫に入って歳出に使われ、国民の財産と言える。それを「流用」するのはおかしい。

 議員連盟は今国会へ改正法案を出して成立させ、2026年度の配当から郵便局へ渡せるようにしたいようだ。

 彼らは現行法に「できる限り早期」とある政府保有株売却に関する文言を削り、当分はいまのまま持たせようともしている。民営化への時代の流れに逆行する試みで、銀行など金融界首脳らは呆れ顔だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  2. 2

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 3

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  4. 4

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  5. 5

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  1. 6

    日中関係の悪化がもたらす「生活格差」…100均に並ぶ“Made in China商品”にもいずれ余波が

  2. 7

    飲食チェーンでは続々と国産米“離れ”が…消費者は「購入時に重視」が83%占めるも大きく乖離

  3. 8

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  4. 9

    「S&P500+ゴールド(金)への投資」が再注目! リスクを抑え収益を狙う“最強の組み合わせ”

  5. 10

    どうなる2025年の忘年会? インフル大流行、インバウンド、実施企業減で飲食店に“三重苦”

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?