メール定着で利用減…郵便局への「補助金」案に金融界が呆れ顔

公開日: 更新日:

 報道によると、デンマークでは電子メールの普及で激減した手紙の配達を、今年末でやめる。配達した郵便物が2000年の年14億5000万通から昨年は1億1000万通と13分の1に減ったためで、今後はネット通販で増えている貨物の配送に力を入れるそうだ。

 新聞や雑誌、テレビでも、米国などで利用者減に対して変身を目指す動きが進んでいる。日本では縮小が続く市場にしがみつき、事業の「選択と集中」への動きが鈍い。

 郵便局もいつまでも政治頼みでなく、デンマークを見習うべきだ。山奥まで全国くまなく同じ料金で郵便物を届けるのは、もう無理だ。でも値上げすれば、郵便物はもっと減る。経営の決断が急がれる。

 自民党議連の郵政民営化法の改正は、夏の参議院選挙での郵便局票を期待しての動きとも言える。でも、ご存じのように衆議院は少数与党。配当をゼロにして郵便局へ配る案が通るとは、思えないね。

(構成=竜孝裕/ジャーナリスト)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった