ビズメイツ 鈴木伸明社長(1)就職氷河期の真っただなか 商品先物取引の世界に飛びこむ

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 就活時期の1999年は、ちょうど就職氷河期の真っただなかだった。保険会社や証券会社も募集を制限する中で、熱心にリクルートしてくれたのが、商品先物取引大手の三貴商事だった。

「学生時代はあまり勉強しなかった。4年生のときに卒業決定者が張り出されたのですが、それを見るまで卒業できるかどうかわからないという状況でした。だから、就職活動にはあまり時間をかけたくないと思っていました。経済本に興味を持ち、金融業界に関心があったのですが、銀行業界は採用がほとんどないうえ、OBに会いに行くと、どこか使い駒にされている印象を受けた。証券会社は、山一証券の破綻などがあって将来に大きな不安を覚えました。だったら、メジャーでなくても、これから注目されそうな業種がいいと思いました。注目したのが商品先物取引の世界だったのです」

 商品先物取引とは、貴金属や穀物などの「商品」の将来価格を予測して売買する取引である。価格の安定や、公正な価格指標の形成に役に立つ一方、投機性の高い取引でもある。

「会社を訪問してみると、人事の方からものすごい熱意で誘われ、その人の人間的な魅力にも引かれました。入社当初から、この先40年以上働くのだから、せっかくだから結果を出せるビジネスパーソンになりたいという気持ちが強く、必死で仕事をしました」 (つづく)

(経済ジャーナリスト・松崎隆司)

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