大阪万博は開幕1カ月を待たずトラブル続出…場当たり説明でGW後半の盛り上げムードに水を差す協会の大罪

公開日: 更新日:

 開幕前のテストランでは、会場内で高濃度のメタンガスが検知されたことも問題になった。万博協会はマンホールのふたを常に開け換気を強化するなど必要な対策を取ったとして、安全を強調している。一方で、先月21日の万博協会の会見では、テストラン以降にも安全基準値を超えるメタンガスが検知された箇所があったと明らかにした。

 結局、安全面の不安は払拭されないままだ。むしろ、来場者の不安と不信は強まっている状況だ。建築エコノミストの森山高至氏はこう言う。

「突貫工事で不具合を検証する時間がなく、今になってトラブルが続出しているのでしょう。安全を強調したいあまりに場当たり的な説明を繰り返しているため、来場者の不安も募るばかりです。例えば、メタンガス発生の危険がある場所はしっかりと明示するなど、万博協会にはより積極的な広報が求められます」

 大阪府の吉村知事は先月30日の記者会見で、「(万博の)課題について早急にオープンにし、対策を取って安全に万博を楽しめる体制を整えていきたい」と話した。有言実行しない限り、万博が失敗し税金の無駄遣いに終わるのは間違いない。

  ◇  ◇  ◇

 専門家が指摘する大阪万博熱中症リスクについては、関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い