サントリー新社長に西田英一郎氏が昇格 “ブルドーザー”新浪剛史氏の穴は埋められるか?
■「国内ビール類のシェア25%」を達成できるか
西田氏はサントリー生え抜きだ。ビール事業トップとしてイノベーション部を立ち上げ、「サントリー生ビール」を開発し、ヒット商品に育て上げた。
「鳥井氏の1歳年上だが、関西人(京都府出身)らしく明るく気さくで、周りを引っ張っていくタイプ。サントリーの“やってみなはれ”文化の体現者的存在だ」(取引先銀行幹部)という。
ノンアルコールや缶チューハイの開発にも尽力し、若年層の需要掘り起こしにも貢献。直近ではHD常務執行役員として、人材戦略の策定を担った。
サントリーは2030年までに売上高を24年比2割増の1兆円へ引き上げる目標を掲げる。中でもビール類は、ウイスキーや缶チューハイと並ぶ酒類売上高の主力への育成を目指すが、国内のシェアは依然2割程度にとどまる。26年10月にビール類の酒税法改正が完了し、ビール、発泡酒、第三のビールの税額は同額になる。これを受け、同社は主力の第三のビール「金麦」をビールカテゴリーに格上げする方針だ。
酒税改正を機に、鳥井氏が掲げる「国内ビール類のシェア25%」を達成できるか。新社長・西田氏の手腕が試される。



















