「なんでも食べられる系ファミレス」の終焉 モータリゼーションが生んだ外食文化は転換期
■好調なのはサイゼリヤだけ
質の面でも、オールジャンルの店舗より、ひとつのジャンルに特化した店舗の方が好まれる傾向にあるという。苦戦しているのはガストだけではない。タウンページデータベースによると、「ファミリーレストラン」の数は05年の9811店舗から、21年には7220店舗に減少した。直近の5年間では、ジョイフルやココス、デニーズなども店舗数を減らした。
「1000円以下で食事できる点が魅力だったが、人件費の高騰や原材料費の高騰で値上げせざるを得ず、お得感が薄れてしまった。コロナ禍以降は深夜需要の減少も進んだ。業界で好調なのは、安さを維持するサイゼリヤだけだろう」(前出の外食関係者)
サイゼリヤの国内事業は近年でも業績を拡大しており、25年8月期は売上高が前年比18%増の1729億円となった。国内店舗数はピーク時を下回るものの、前期より15店舗増え、回復傾向にある。同社は20年7月に「99円表示」を終了し、1円単位の値上げを実施した。しかし、他社のように大規模な値上げは避け、メニュー(品目)数の削減に努めた。国内事業は4年間赤字が続いたが、24年8月期に黒字化を達成した。もっとも、サイゼリヤはファミレスというよりイタリアンの専門店といえるだろう。


















