実質賃金3カ月連続プラスは“春の夜の夢”…高市政権の場当たり的バラマキ政策で「円破壊」が進む
■補助金財源はすでにカツカツ
「実質賃金3カ月プラス」といえども、実態はエネルギー価格抑制の下駄を履いた演出に過ぎない。しかし、頼みの補助金の財源は早くもカツカツだ。
経産省によれば、ガソリン補助金の基金残高は先月末時点で約9800億円。7月までに枯渇するとの試算もある。政府は今年度予備費1兆円の活用を念頭に置くが、7~9月の電気・ガス料金の補助再開も検討しており、予算は最大5000億円に上る可能性があるという。新たな財源確保は必須だ。
中東情勢の混乱が長期化する中、エネルギー価格を押し上げる原油高・円安の状況に変わりはないのに、高市政権が出してくるメニューは補助金という場当たり的なバラマキだけ。これでは国の財政赤字は膨らみ、さらなる円安・物価高を招く負のスパイラルから脱せない。
「政府は先月末から大型連休中に約10兆円規模の為替介入に踏み切ったとみられますが、これもまた一時しのぎに過ぎません。円安基調に歯止めをかけるには、少なくとも日銀が中立金利まで積極的に利上げする姿勢を打ち出す必要がありますが、インフレ大歓迎の政府はよしとしない。こうして円の実力を示す実質実効為替レートは、1ドル=360円レベルに落ちてしまった。原油高に加え、財政悪化を招く補助金政策で円の価値は毀損されるばかりです」(斎藤満氏)
「日本列島を、強く豊かに」──。改めて高市政権のスローガンが寒い。
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