高市首相「7月はホルムズ代替100%」豪語も“6月に詰む”に現実味…企業の85%がナフサ供給「支障ある」と悲鳴
米国とイランが再び攻撃の応酬を続け、中東情勢の先行き不透明感が増す中、高市首相がまた大見えを切った。イランが対抗措置で「完全封鎖」を宣言したホルムズ海峡を経由しない原油の代替調達について、来月は「ホルムズ外から調達できるようになった」と明言。つまり、100%を代替できるということだ。ホンマかいな? 関連企業は悲鳴を上げ、官邸と現場の乖離は広がるばかり。むしろ、専門家が警鐘を鳴らした「6月に詰む」が現実味を帯びている。
高市首相は11日の中東情勢に関する関係閣僚会議で、「原油調達先の多角化が進展しています。6月は8割程度の代替調達が確保できますが、7月については、前年平月比で約10割の調達への回復にめどがつきました」と発言。「8月以降は保守的に前年比75%の代替調達にとどまると仮定しても、備蓄を活用することで、これまでの想定から1年程度延びて、2028年3月末まで石油の安定供給が可能だ」とも言った。
日本は原油輸入の9割超をホルムズ海峡経由に頼ってきた。「100%問題ない」は、にわかに信じがたい。
財務省発表の4月の貿易統計(速報)によると、原油輸入量は前年同月比63.7%減の448万キロリットルだった。米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦開始から1カ月が過ぎた時期で、減少の最大要因は中東からの輸入量が前年同月より67.2%減少したことだった。昨年7月の輸入量は約1147万キロリットル。毎月、同程度を仕入れていたから、来年度末まで2億キロリットル超を工面できるというのである。石油備蓄は足元で約200日分だ。あくまで計算上であることが透けて見える。
そうでなくても、調達コストは膨らんでいる。4月の貿易統計を基に単純計算すると、原油1キロリットルあたりの輸入単価は10万1400円。前年同月比37.9%も上昇した。代替調達先として期待する米国産は11万4660円。世界中で取り合いになった結果、前年同月と比べ57.1%も値上がりした。


















