銀行界の宿願テーマ…vs証券「ファイアウォール規制」の緩和は波乱含み
例えば、銀行が持つ取引先企業の非公開情報をもとに、系列証券を通じて起債を働き掛け、その調達資金で融資を返済させるようなケースがこれに当たる。企業にとっては、利益相反が起こってしまうわけだ。こうした企業が不利益を被らないよう、利益相反を防ぐためにファイアウオールが敷かれている。
しかし、銀行と証券が一緒に営業してもらう方が、企業側にとってありがたいことも事実だ。このため「22年から上場企業に限り、事前に顧客に銀行と系列証券の情報共有について同意を得たうえで、利益相反管理、あるいは優越的地位の乱用防止等に十分配慮しつつ連携して営業をかけることは許された」(メガバンク幹部)という。
顧客にとってもワンストップで銀行・証券にまたがる金融サービスを受けられるメリットがあるわけだ。
さらに、今年5月14日には、自由民主党の資産運用立国議員連盟(会長・岸田文雄元首相)が「2026年度中に銀証ファイアウオール規制等の見直しに関する研究・検討を開始すべき」という提言を政府に行った。
これを受け、全銀協も「銀行界としては、引き続き、規制の見直しを求めていきたい」(加藤勝彦会長・みずほ銀行頭取)と意気込む。焦点は、上場企業に続き、中堅・中小企業についても、顧客の承認を得られれば銀行・証券が情報共有して営業をかけられるかどうかだ。


















