倉持麟太郎
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倉持麟太郎弁護士

1983年生まれ。慶大法学部を経て中大法科大学院卒。2012年弁護士登録。第二東京弁護士会所属。15年3月、日本弁護士連合会・憲法問題対策本部幹事、15年4月、第二東京弁護士会憲法問題検討委員会幹事。慶大法科大学院非常勤講師。安保法をめぐり、衆院特別委で参考人として意見陳述を行った。

<第20回>政治家の良心とは何か、矜持はないのか、胸は痛まないのか

公開日:  更新日:

 冷戦期、ソ連が芸術的優位性誇示のため威信をかけて開催した第1回チャイコフスキー国際ピアノコンクール。もちろんソ連政府はソ連人の優勝を予定していた。しかし、審査員だったスビャトスラフ・リヒテルは、西側からきたアメリカ人ピアニスト、クライバーンに満点を、他の者すべてに0点の点数をつけ、クライバーンが優勝した。リヒテルは政治には屈しなかった、それは、彼が“芸術家”だったからだ。

 前稿まで見てきたとおり、集団的自衛権、後方支援、自衛官の武器使用を中心として、10本を1本にしたこの法案には不可分・不可避的に“違憲性”や“法の欠缺”という爆弾がちりばめられている。

 本法案は、今後、自衛隊員等が訴訟提起をして、違憲判決が下された場合、アメリカとの約束は結果的に果たせなくなるというリスクを抱え続ける。真に日米同盟を大切であると考えるならば、このような爆弾を抱えた法案を成立させることで、「約束に応えた」とするのは、パートナーシップとしてあまりに不誠実ではないか。「希望の同盟」を支える法案やそのために出動する自衛隊の基盤が、ここまで不透明かつ薄弱で本当にいいのか。与党議員の胸は痛まないのか。

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