高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

安倍政権打倒の最大の障壁が民主党という情けなさ

公開日:  更新日:

 今年1年間を政治面から振り返って、何といっても最大の出来事は、国会周辺を中心に全国各地にまで広がった安保法制反対のデモである。これは後々、1960年の「60年安保闘争」に匹敵する「15年安保闘争」として、歴史に刻まれることになるだろう。その両方に(かつては高校2年生で、そして今は70歳を越えた高齢者として)参加した私の実感で言えば、今年の国会デモは、参加者の多さや機動隊・右翼との衝突の激しさなど「量」的な規模では60年を上回ってはいないが、シールズの諸君の「民主主義って何だ? これだ!」のコールや、憲法学者の「法案は違憲」という指摘に導かれて、民主主義とか立憲主義とかへの国民の理解が格段に深まったという意味での思想的な次元の「質」的な到達においては、60年を凌駕したのではないかと思う。

 だから、60年には、樺美智子さんが亡くなって、その4日後に安保条約が自然成立、岸信介内閣の退陣によってアッという間に運動は収束に向かったが、今回はそうはならない。国会デモの枠組みをつくってきたのは、民主党リベラル派や社民党系が中心の「戦争をさせない1000人委員会」、共産党系の「9条壊すな!実行委員会」、それにシールズ、学者の会、立憲デモクラシー、ママの会など市民派の3者が大同団結した「総がかり行動実行委員会」だが、彼らは安保法案廃止と辺野古基地建設反対を2本柱に、引き続き集会やデモを開きつつ、同法案廃止を求める「2000万人」署名運動を展開、それを背景に、野党が来夏参院選の1人区で統一候補を擁立するよう迫っている。

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