前代未聞…日銀黒田総裁は“ブン投げ”辞任の可能性もある
原油価格の暴落は、日銀の黒田東彦総裁(71)にとって地獄の苦痛に違いない。
石油関連商品は値下がりし、すでに過去最低水準の燃油サーチャージもさらに引き下げられ、海外へのフライト代も安くなる。発電コストも大幅に抑制されて、電力各社も思い切った値下げに踏み切るかもしれない。
庶民には“原油安サマサマ”だが、2%の物価上昇目標を掲げる黒田総裁は、壮絶なデフレ圧力にのたうち回るハメとなる。マーケットからの追加緩和圧力に加え、7月には参院選が控える。何としても株高を演出したがる安倍政権からの矢のような催促に屈する形で、恐らく春先から夏前に「バズーカ3」を発射せざるを得なくなるとみられている。
「15年末に日銀の国債保有シェアは総発行分の3割を突破しましたが、さらなる緩和に踏み切れば軽く4割を超えてしまう。欧州中央銀は保有シェアを33%までに抑えるルールを課していますが、黒田日銀は無軌道すぎます。中央銀行の健全性を損なって財政や通貨の信認を傷つけても、得られる効果が薄いことは過去3年で証明済み。結局は原油安に太刀打ちできず、2%の物価目標も達成不可能です。当初は『2年で達成する』と豪語したはずが、延期を重ね、達成目標は『16年度後半ごろ』までズレ込んだ。さすがにマーケットからも見放されると思います」(斎藤満氏=前出)
総裁任期は18年までだが、ずっと緩和を続けられるわけがない。16年度後半に2%がムリとなったらどうするのか。プライドが人一倍高い人物だけに、市場から退場勧告を突き付けられる前にケツをまくって辞める可能性もある。国民は黒田と心中だけはゴメンである。