高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

「凍土壁」では汚染水対応の根本解決にならない

公開日:  更新日:

 福島第1原発の事故を起こした4基の原発をスッポリ囲んで、地下水が建屋に流れ込まないようにするための「凍土壁」の工事が、国費345億円をつぎ込んで完成し、3月から運用に入ろうとしている。これをめぐるマスコミ報道は東京電力の発表を垂れ流しして、これで汚染水問題が快方に向かうかのような印象を振りまいているが、不届き千万である。

 私は13年暮れに出版した小出裕章さんとの共著「アウト・オブ・コントロール」で図入りで解説しておいたが、この凍土壁は構想そのものが間違っている。福島第1の敷地には山側から1日1000トンの地下水が流れ込んできて、そのうち約400トンが4基の建屋にぶつかり、その一部が建屋の壁や床の破損個所から建屋の中に流れ込むので、建屋内の高濃度汚染水が果てしもなく増え続ける。

 そこで、4基の建屋全体の周りに、深さ30メートルのパイプを1メートル間隔で埋め込んで、中に冷却剤を通して土を凍らせて壁にして、地下水を海に逃がそうというのが、国と東電の考え方である。

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