司忍組長“秘書役”逮捕で始まった 山口組壊滅「頂上作戦」
単なる「秘書」の逮捕ではないらしい――。
警視庁は25日、6代目山口組系弘道会組員の後藤茂夫容疑者(51)を詐欺容疑で逮捕した。2010年11月、組員であることを隠してネット銀行で自分名義の口座を開いた疑いだ。同庁は27日、名古屋市の弘道会本部を家宅捜索するなど疑惑の追及を強めている。
後藤容疑者は6代目山口組・司忍組長の秘書役と報じられている。どんな人物なのか。
「後藤容疑者が表に出てきたのは11年4月に6代目が府中刑務所から出所したときで、『原田茂夫』という稼業名を名乗り、外出する6代目にぴったりくっついてきた。身分は弘道会のヒラの直参といったところですが、実質的な秘書兼ボディーガード。6月5日に6代目が千葉にある他組織の継承式に出席したときは6代目の草履を手に持って式が終わるまで会場の外に控えていた。その間、電子たばこをこっそり一口だけ吸う姿が印象的でした」(捜査事情通)
後藤容疑者は身長160センチ台で、ヤクザには珍しく穏やかな顔立ち。関係者によると、早朝から夜中まで司組長のそばを離れないため、捜査当局は6代目の別宅や愛人関係など行動のすべてを聞き出そうとして逮捕したという。