加計氏から供応 安倍首相に“大臣規範抵触”ゴマカシ疑惑
■大臣規範抵触の恐れあり
見逃せないのは、安倍首相が、利害関係者である加計理事長と会食やゴルフをするだけでなく、供応まで受けていたことだ。本人が「先方が(代金を)支払うこともある」と認めている。「加計氏からの供応は大臣規範に抵触する可能性が高い」と指摘するのは、神戸学院大の上脇博之教授(憲法)だ。
大臣規範は〈国務大臣等は、国民全体の奉仕者として公共の利益のためにその職務を行い、(中略)廉潔性を保持することとする〉と規定。関係業者から供応接待を受けることを禁じている。09年に平田耕一財務副大臣(当時)が、規範抵触で辞任している。
「安倍首相は、加計氏が学校法人の理事長であることを知らないはずがありません。『関係業者』であることは明白です。会食の回数が多いこともあり、相当な金額の供応を受けた可能性もある。大臣規範に抵触する恐れがあったからこそ、1月20日に初めて知ったとゴマカしたのかもしれません。いくら分の供応を受けたのか明らかにすべきでしょう」(上脇博之教授)
「週刊文春」4月27日号によると、加計理事長はかつて「(安倍首相に)年間1億くらい出しているんだよ。あっちに遊びに行こう、飯を食べに行こうってさ」と周囲に話していたという。2人は14回も会いながら、本当に獣医学部について一言も話さなかったのか。加計理事長を国会に呼んで一つ一つ説明してもらうしかない。