大量公表で“煙幕” 隠されている森友「昭恵夫人関連メモ」
ほとんど嫌がらせだ。23日、ようやく財務省が、森友学園への国有地売却を巡る交渉記録と改ざん前の決裁文書などを国会に提出。なんと、約4000ページに及ぶ膨大な量だ。野党議員からは「読み込むだけでも時間がかかる。28日の集中審議までに精査できるかどうか」とボヤく声も上がる。
なにしろ、佐川前理財局長が「廃棄した」と言い張っていた交渉記録だけでも、1000ページ近くに上るのだ。交渉記録は、職員が紙や個人のパソコンに“手控え”として保管していたものを公表したという。
だが、これで本当に全部なのかも疑わしい。実際、財務省側も「見つかっていないものも一部にあると考えられる」と衆院予算委理事懇に報告するなど、予防線を張っている。まだ隠している記録があるのではないか。
財務省は今回の文書公表を何度も先延ばししてきた。交渉記録には安倍昭恵夫人の名前も頻出するが、公表して構わない内容か、念入りにチェックしているはずだ。おそらく、4000ページの文書を精査したところで、驚くような新事実は出てこない。「あるはずなのに、ないもの」に焦点を当てた方がいい。