生存者を無視 拉致被害者家族も見限る安倍首相の“二枚舌”
2回目の米朝首脳会談が迫り、安倍首相がまたぞろ北朝鮮による拉致問題の解決をアピールしている。
20日にトランプ大統領と約30分間、電話会談。その3分の2を拉致問題に費やしたとか、トランプが「シンゾーの問題は私の問題だ」と繰り返し、「絶対、シンゾーの思いは伝える。約束する」と協力を快諾したとも報じられている。安倍首相が「この内閣で必ず解決する」とブチ上げてから6年あまり。安倍首相に事態の進展を期待する国民がいるのか。拉致被害者の家族会にすら見限られたようなありさまだ。
家族会らが17日に発表した金正恩朝鮮労働党委員長宛ての「全拉致被害者の即時一括帰国を決断していただきたい」と題したメッセージは強烈だった。「全拉致被害者の即時一括帰国が実現すれば、国交正常化に反対する意思はない」と従来の姿勢を強調し、「帰国した被害者から秘密を聞き出さない」との一文も盛り込んだ。内容もさることながら、安倍首相の頭越しに金正恩に直接メッセージを送るのは前例がない。
「安倍首相は掛け声こそ勇ましいものの、問題解決の糸口はサッパリ見えない。家族会の高齢化が進み、安倍政権にピッタリ寄り添ったままでいいのか、信頼しきったままでいいのか、という意見が広がってきていました」(野党関係者)