“外交のアベ”撃沈 プーチン「4島渡さない」で領土交渉終止
「われわれの世代で解決する」と安倍首相が息巻いた北方領土返還交渉が完全にピリオドだ。ロシアのプーチン大統領が国営テレビのインタビューで、日本への引き渡しをハッキリと拒否。大阪G20サミットで平和条約締結で大筋合意する青写真はとうに消え去っていたが、北方領土も遠ざかったことが鮮明になった。
プーチン大統領が出演したのは22日放送のニュース番組「ベスチ・フ・スボーツ(土曜日のニュース)」。日曜放送の「ベスチ・ニェジェーリ(1週間のニュース)」と並ぶ国営テレビの看板番組だ。著名ジャーナリストで司会のセルゲイ・ブリリョフ氏によるインタビューで、プーチン大統領は「ロシア政府が策定した南クリル諸島(北方領土)を含む極東地域の大規模な開発計画を実現していく」と強調。ブリリョフ氏が「(北方領土で)ロシア国旗を降ろすことにはならないか」と質問すると、プーチン大統領は「そうした計画はない」とキッパリ断言。日本への引き渡しを拒否する考えを明確にした。
放送後、ロシアメディアは「プーチン氏は領土問題を終わらせた」(ガゼータ・ルー)、「プーチン大統領が公約」(ブズグリャド紙)などと報じ、日ロ交渉ジ・エンドの認識が広がっている。