著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【山桃】疲労回復に役立ち夏バテの体にピッタリ…シロップやジャムでも

公開日: 更新日:

 山桃は、毎年6月下旬から7月上旬のわずか2週間ほどしか味わえない短い旬の果実。旬の時季には高知や徳島などで採れたてを塩で味わう風習もあり、甘酸っぱさと松のような香りが特徴です。すでに今は生果の出回りが終わっていますので、「初夏の名残」とも言える食材でしょう。

 日本では縄文時代から親しまれてきた歴史があり、「出雲国風土記」や「延喜式」にもその名が登場しています。江戸時代の本草書「大和本草」には、「塩漬けにすると痰を除き吐き気を止める」と薬効も記され、古くは食用だけでなく、薬用果実としても利用されてきた記録があります。

 名前の由来には諸説ありますが、山に自生し果実が桃に似ていたことから「山桃」と呼ばれるようになったとも、中国名「楊梅(ヤンメイ)」が転じたとも言われています。現在では徳島県が全国生産の約8割を占め、地域のシンボルとしても愛されているそうです。

 さて、そんな山桃の鮮やかな赤い果肉は、アントシアニンというポリフェノールを豊富に含みます。抗酸化作用による老化予防や血流改善など、現代の健康志向にもぴったりですね! さらに、疲労回復に役立つクエン酸や、すばやくエネルギー源となるブドウ糖も含まれ、夏バテ気味の体にもやさしい果物です。

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