立岩陽一郎
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立岩陽一郎

ジャーナリスト、1967年生まれ。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て2016年12月に退職し、17年からフリーランスとして活動。現在は調査報道を専門とする認定NPO運営「ニュースのタネ」編集長。アメリカン大学(米ワシントンDC)フェロー。毎日放送「ちちんぷいぷい」レギュラー。ニコニコ動画でも「ファクトチェック・ニッポン」の配信を開始。

老後2000万円問題 高齢者が金融サービスに駆け込む“皮肉”

公開日: 更新日:

「本報告書の公表をきっかけに金融サービスの利用者である個々人及び金融サービス提供者をはじめ幅広い関係者の意識が高まり、令和の時代における具体的な行動につながっていくことを期待する」

 冒頭にそう書かれている報告書。これを読んで、すぐに何の報告書だかわかる読者はいるだろうか? ほかには、「個々人においては『人生100年時代』に備えた資産形成や管理に取り組んでいくこと、金融サービス提供者においてはこうした社会的変化に適切に対応していくとともに、それに沿った金融商品・金融サービスを提供することがかつてないほど要請されている」とも書かれている。

 こう言われれば、見当がつくかもしれない。メディアで「老後の生活費が2000万円不足するとした金融庁の報告書」とされているものだ。しかし、事実をありのままに書けば、これはそういう報告書ではない。高齢社会で、いかに金融サービスを提供するかというサービス事業者の報告書だ。これがなぜ「老後の生活費が2000万円不足」という話になったのかは、最初の麻生太郎財務大臣の発言に起因することは間違いない。そして反発を受けて、受け取りを拒否する麻生大臣。今度は野党が、このような重要な報告書の受け取りを拒否することは問題だと追及。与党は、不安をあおる内容だからと政府を擁護。

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